シェルターが必要な理由
カナヘビは野生では草むらや石の下、落ち葉の隙間に身を隠しながら生活しています。天敵から身を守る本能が強く、隠れ場所がない環境に置かれると慢性的なストレス状態になってしまいます。
・常に警戒状態で食欲が落ちる・拒食になる
・免疫力が下がり病気にかかりやすくなる
・ライトから逃げ場がなくなり過熱のリスクが上がる
・飼い主に慣れにくくなる
逆に、ちゃんとしたシェルターを設置すると、カナヘビは自分のペースで外に出てきて日光浴をするようになり、飼い主への警戒心も薄れていきます。シェルターは「隠すための道具」ではなく「安心感を与えるための道具」と考えましょう。
シェルターの種類と特徴
| 種類 | 特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| コルクチューブ | 天然コルクをチューブ状に加工。自然な見た目で通気性が良く、カナヘビが好む筒状の形。軽くて扱いやすい | メインシェルター・全シーズン |
| ウェットシェルター | 上部に水を貯めるくぼみがあり、素焼き素材が水分を吸収・蒸発することで内部の湿度を高く保つ | 脱皮前・乾燥しやすい季節 |
| 素焼きシェルター | テラコッタ製でじんわり保温・保湿。形状はドーム型が多く、安定して設置しやすい | セカンドシェルター・保湿補助 |
| 流木・岩型 | 流木や岩の形を模したレジン製品。見た目がナチュラルでレイアウトに馴染みやすい。ただし洗いにくいものも | レイアウト重視・観賞用ケージ |
| DIY(卵パック・箱) | 費用を抑えたい場合に有効。ただし清潔管理がしにくく、定期交換が前提 | 一時的な使用・補助シェルター |
おすすめシェルターランキング
実際にカナヘビ飼育で使用されることが多く、入手しやすいシェルターをランキング形式で紹介します。
シェルターの選び方
サイズの目安
カナヘビが全身を隠せること・くるっと向きを変えられることが最低条件です。大きすぎると「狭い空間に身を潜める」という本能が満たされず、あまり使われないことがあります。
・入口の幅:カナヘビの体幅+1〜2cm程度(約3〜5cm)
・内部の広さ:体長の1/3程度がゆったり収まるくらい
・高さ:背が隠れる程度(低すぎず高すぎず)
素材による使い分け
通気性を重視するならコルク、保湿性を重視するならウェットシェルターや素焼きが向いています。ケージの湿度が低くなりやすい冬場はウェットシェルターを、夏場は通気性の良いコルクチューブをメインにするなど、季節に合わせて使い分けるのも効果的です。
洗いやすさ・衛生面
シェルターは糞が付いたり湿気でカビが生えたりするため、丸洗いできるシンプルな形状が管理しやすいです。複雑な凹凸のある製品は汚れが溜まりやすいので注意しましょう。
観賞魚コーナーで売られているプラスチック製の「洞窟型」飾りなどは、塗料や素材がカナヘビに適していないことがあります。爬虫類専用として販売されている製品を選ぶのが安心です。
設置場所・数のコツ
2か所に置くのが理想
カナヘビは体温調節(バソサーモレギュレーション)のためにケージ内を移動します。ホットスポット側とクールスポット側の両方にシェルターを設置することで、カナヘビが体温調節しながら安全に隠れられる環境になります。
・バスキングライト直下(ホット側):コルクチューブ→暖まりながら休める
・ライトから遠い端(クール側):ウェットシェルター→涼しく高湿度で脱皮前に活躍
シェルターの向きと傾き
入口を少し前に向けて、カナヘビが外の様子を確認できる向きにするとシェルターを使いやすくなります。また、コルクチューブは転がらないよう床材に半分埋めるか、両端を床材で支えると安定します。
慣れるまで時間がかかる場合
新しいシェルターをすぐ使わない個体もいます。そのような場合は数日間触れずに放置しておきましょう。自分のニオイがついてくると自然と使うようになります。無理に中に入れようとすると警戒心が増すため逆効果です。
正常な場合でも冬場は活動量が落ちてシェルター内に長くいることがあります。ただし夏場に数日間全く出てこない・餌を食べない場合は体調不良のサインの可能性があります。温度・湿度の確認と観察を続けてください。
